大腸がん早期発見へ内視鏡検査の新技術
岡山大、ポリープ検出率高める
岡山大は14日、同大病院消化器内科の衣笠英明助教授を中心とした研究チームが大腸がんの早期発見につながるポリープの追加検出率を向上させる内視鏡検査の新技術を開発したと発表した。発見しにくい右側大腸のポリープの1つである鋸歯状病変(SL)の検出率を向上させた。【斯波祐介】
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岡山大病院を含む9つの医療機関で多施設共同ランダム化比較試験として実施した。SLは大腸の内壁に生じる、のこぎり歯状の形をした病変。大腸がんに変化することがあるが、従来の内視鏡の先端からの照明光で観察する白色光内視鏡観察(WLI観察)では発見が難しかった。
WLI観察で22.4%、インジゴガルミンという青い液体のみの内視鏡検査(IC観察)で45.8%だった大腸の右側SLの追加検出率が、酢酸・インジゴガルミン混合液という、インジゴガルミンを酢酸散布法で散布するAIM観察では69.3%と高い数値となった。
岡山大ではこの成果をがんの早期発見・予防につなげ、技術普及による医療コストの削減や患者の負担軽減にも寄与できるとしている。
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